札幌に住むにあたってマンションを購入するか借りるかで少し悩みました。
タイトルの議論は永遠のテーマとも言われていますが、我が家の場合はどういう結論に至ったかを書いてみます。
前提条件
場所について
- 札幌には最長で60歳くらいまで住んで、それ以降は年中暖かい地域(沖縄)に移りたい: だいたい15年後くらいです
- 寒い時期の数ヶ月は毎年沖縄か海外に避難する
- 在住期間中に道内を色々回ってみたい
- 札幌らしさを感じられる場所に住みたい(すすきの、大通、札幌駅から近いところ)
- 今まで5年以上同じ部屋に住んだことが無い
部屋について
- 物が少ないので2人で35平米もあれば十分
- 分譲マンションの内装はハイグレードと言われているが魅力を感じない
- 新しい方が良い(特に共用部分の設備)
お金について
- 40代無職夫婦なので住宅ローンは使用不可
- 流動資産の75%をリスク資産に割り当て、定期リバランスする
- リスク資産の期待リターンは年率3%
- 神奈川県の持ち家の売却金額がもうすぐ手に入る
比較内容
お金
住んでも良いと思える部屋の賃料や販売価格を調査し、分譲マンションの場合はマンションレビューで15年後の予想売却金額を確認しました。
サンプルとして以下のような物件を対象にしました
- 賃貸は築浅40平米弱、家賃+管理費込みで8万円程度
- 購入1は築古40平米、販売価格1,000万円に800万円のリノベで合計1,800万円
- 購入2は築浅55平米、4,000万円、リノベ・リフォームなしで売却
賃貸の年間生活費は家賃と保証会社の利用費が発生するため購入+100万円に設定しています。
15年後のNW(Net Worth: 純資産)が最も多いのが賃貸、その次が購入1、最下位が購入2です。やはり早い時期に投資できる金額が多いのは正義です。
なお、今回の計算では以下の事項は考慮していません。
- 売れないリスク(購入)
- 修繕積立金の値上げや一時金の徴収(購入)
- リノベによる価値向上(購入してリノベした場合)
- 引っ越し関連費用(賃貸)
- 家賃の値上げ(賃貸)
- 部屋の条件が賃貸と購入で異なる
- リバランスでリスク資産を売却した時の税金
部屋について
占有部の設備は以下の通りという感覚です。
スケルトンリノベ >>> 分譲 => 賃貸
完全カスタマイズ可能なスケルトンリノベは部屋にいる時間が長い人には最高だし室内の配管も交換できるので、特に築古の物件を購入する場合には良い選択肢ですが、我々が札幌にいるのは最長でも15年間な上にその間も 毎年寒い時期は数ヶ月沖縄や海外に行くし、冬以外も道内の他の地域に小旅行に行くことが多くなる予定なので1,000万円近くかけてスケルトンリノベを行っても元が取れるかどうかは微妙だと思います。また自分達の利便性や好みだけではなくある程度一般受けさせないと売れない可能性も出てきます。
リノベ無しの築浅分譲マンションの購入に関しては、我々の予算ではラグジュアリー感があるマンションは購入できないので、内装のクオリティや仕様は分譲でも賃貸でも大して変わらないでしょう。調理器具が洗えない中途半端な大きさの日本メーカーの食洗機や細かい便利機能満載のシステムキッチン(ただしローエンドモデル)や浴室乾燥機にはさほど価値を感じません。
所有するという重み
神奈川県の持ち家を購入してから2年の間、所有することの重みを感じていました。具体的には以下のような内容です。
- 管理組合の一員という重さ
- 自分や他の人が事故(漏水、火事等)を起こして資産価値が下がるかもという心配
- 部屋のものが壊れて資産価値が下がるかもという心配
- 地震等による資産の滅失の心配
- 気軽に引っ越せない束縛感
- 売買(特に売る時)の面倒さ
もちろん賃貸にも入居審査の面倒さや敷金返還問題等がありますが、所有することの重みに比べると大したことはありません。
結果
上記のことから、今の我々にとっては分譲マンションを購入するよりは賃貸マンションに住んだ方が金銭的にも得だし、購入には賃貸との金額差を埋められるほどの価値は無いし、賃貸には妙な重さも無く身軽なので賃貸が良いという結果になりました。
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