アーリーリタイアした人がホテル暮らしをしているというエントリーをたまに見かけますが、我々自身は少なくとも日本ではホテルの長期滞在はやりません。
ほとんどの日本のホテルは数泊程度の滞在を想定しており、長期滞在には向いていないと思います。
日本のホテルの滞在で不便なこと
一つ目が主要な理由で、他はまあなんとかなります。
調理ができない
健康的な生活を送るためには健康的な食生活が重要で、しかもこれは後から効いてきますが、調味料や具材の種類や分量をコントロールできない外食やテイクアウトのみで健康的な食生活を送るのはほぼ不可能です。日本のリーズナブルなホテルでキッチンや調理器具が備わっているケースはほとんど無いため、1-2泊の立ち寄りレベルであればまだしも1ヶ月単位での滞在でのホテル泊を繰り返すとそのうち健康を害すことになるでしょう。
調理に必要な設備はシンク、コンロ(1口で良い)、電子レンジ、オーブントースター(なくても良い)、冷蔵庫です。冷蔵庫は2ドア以上のものがあればベターです。
我が家の食生活についてはこちらをご参照ください。
特に長生きしたいとは思いませんが、せめて死ぬ直前までは自分の面倒は自分で見られるような状態でありたく、そのためには健康的な食生活は不可欠です。
洗濯ができない
無尽蔵にお金があればホテルのランドリーサービスを利用できますが、そこまでするほどのものではないので洗濯機は欲しいです。
汗をかかない冬場であれば下着類だけの洗濯なので洗濯機は必須ではなく、浴槽で洗えるとは思いますが、ホテルの長期滞在プランではリネンやタオルの交換に対応してくれない場合もあり、その場合はそれらと自分達の洋服をホテル備え付けのコインランドリーで洗うことになります。効率的な洗濯のためには洗濯物を溜めないとなりませんが、荷物を減らすためにそんなにたくさんの着替えを持ち運んではいないので洗濯と着替えのローテーションを合わせるのがなかなか面倒です。
部屋に洗濯機があると自分の生活環境に合わせて好きな量を洗濯できるのでかなり楽になります。
とはいえ、これは対策があるので食生活に比べれば大したことはありません。
部屋が狭い
リーズナブルなホテルは多くの場合部屋が狭く、2人用であってもスーツケースを広げるのがやっとな部屋も多いです。
長期滞在の場合、「今日は雨だから部屋にいよう」とか「昨日は動き回りすぎて疲れたから今日は部屋にいよう」ということが普通にあります。ショートステイ用ホテルの機能的な部屋は嫌いではありませんが、2人で一日中過ごしたり簡単な運動をするには適していません。
こちらも運動したければ外に行けば良いのでなんとかなります。
滞在先の種類と長所短所
Airbnb等の民泊
部屋の運営は会社組織なこともあるし個人なこともありますが、基本的には一軒家やマンションの部屋を貸していて、そこに住むという感じです。
立地によってはやや値が張ることもありますが、光熱費がかからないことや具備されている設備を考えると許容範囲です。調理器具の素性がわからない上に傷だらけだったり、置いてある家電はローエンドのものですがそれさえ我慢できれば大丈夫です。我が家の場合は置いてある調理器具がイマイチだった場合に備えて鍋を一つ持って行っています。
良いところはなんと言っても普通の住宅に滞在するので「その街で暮らしてみる」ができることです。
デメリットは都市や地域が限られていることです。マンション型が安くて良いのですが、その場合大都会(東京大阪福岡)や観光地(札幌沖縄)意外にはほとんど選択肢がありません。
サービスアパートメント(全室スイートのホテル)
民泊と異なり、建物全体がその目的の部屋で、事業者が運営しています。
スイートというと最上階などの高い部屋というイメージがありますが、Suiteは高級という意味ではなく「揃っている」という意味なので、寝室が分かれていたりキッチンがついていたりなどで普通っぽい生活ができる部屋のことです。
部屋が広いのでその分割高なことが多いですが、丹念に探せば掘り出し物が出てきます。
ただし設備はホテル仕様なのでキッチン関係が今ひとつです。
マンスリーマンション
数ヶ月や1年などの長期まで対応できるのが利点ですが、上の二つと異なり色々ややこしいのがデメリットです。具体的には以下のようなものです。
- Webで空き状況がわからず、必ずメールや電話で問い合わせる必要がある
- 料金体系が複雑で、Webに掲載されている価格ではまず収まらない(2人入居時追加料金、ベッド代、タオル代、清掃代、事務手数料等々)
民泊とマンスリーマンションでは契約や従わなければならない法律が異なるのは理解していますが、不便すぎて使う気にならず未体験です。民泊に吸収されてしまえば良いのにとすら思います。
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